18世紀の変わり目から創意あふれる時計づくりの世界を優雅に彩ってきた女性向けの時計たち。ヴァシュロン・コンスタンタンは、所蔵するヘリテージ・コレクションから女性用モデルをセレクトして、8月1日(土)を皮切りに3か所の直営ブティックで1カ月間の巡回展を開催する。本展示会は服をデザインする偉大なクチュリエと同じように、「ガラディナー(夜会)」や「アフタヌーンティータイム 」、「ランチタイム」や「カクテルパーティ」と、それぞれのシーンでまとうファッションに合った時計が選ばれている。
フェミニンなオートオルロジュリー
ダイヤモンドで装飾したイエローゴールドの女性用ブローチ時計(ref.12020 1902年 製造)
ヴァシュロン・コンスタンタンのヘリテージ・コレクションには、1300 点以上にものぼる時計が含まれ、レディス・ウォッチの分野における創作にも並外れた勢いがあったことを物語っている。
tote711パロディ歴史に残る最初のものは 1815 年製だ。このイエローゴールド製の懐中時計は 、ケースバンドに繊細な花を象った彫金が施され、ガーネットがそのモチーフを引き立てるデザインに特徴があり、メゾンが早くから女性向けに特別な注意を払っていたことを示している。 ジュエリー・ウォッチやスポーツ・ウォッチを問わず、ヴァシュロン・コンスタンタンが女性用として創作した時計は、常に芸術的な潮流を取り込みながら、その時々の衣装のトレンドや、女性の社会的地位の変化、彼女たちの望みや、さらには 自由奔放な気持ちに合わせて創作されてきた。こうしたレディス・ウォッチは、 1800 年代からヴァシュロン・コンスタンタンの最も熟達した時計づくりに絶えず影響を与えてきたのだ。
アールデコの時代
20世紀前半に腕時計が普及する以前に腕に時計を初めて着けたのは女性だったと言われている。女性たちは、歴史の非常に早い時期から時計製造に関心を抱いてきたのだ。多くは時計というオブジェで自身の装飾を引き立てるのが目的で、一般的には通常はジュエリーとしての時計が主流だった。とはいえ、これらの品の実用性が無視されていたわけではなく、女性向けのリピーター・ウォッチやカレンダー・ウォッチがたくさん作れていたことがその証拠であろう。
1920年代からヴァシュロン・コンスタンタンは、アール・デコ様式も取り入れた。ケースが純粋で正確なラインのものから、楕円形、長方形、正方形、アシンメトリーな形状に彫刻されたものなど、腕時計の形は多様になり、独創性が大いに発揮された。カーブした幅の広いリンクが特徴のブレスレットにクローズド・セッティング、ビーズ・セッティングされたブリリアントカット・ダイヤモンドを施したこの3 トーンゴールドの時計は、その後に衣装の重要な構成要素となり、ヴァシュロン・コンスタンタンはクチュールや女性の要件に応えて、常にデザインの革新で注目されてきた。
限りなく小さい時計を作る
懐中時計の小型化によって腕時計が出現した一方で、限りなく小さい時計を作ることにも情熱が注がれ、それが極端に小さなサイズを特徴とするムーブメントで表現されるようになる。
コスモグラフ デイトナ 偽物エレガントな時計づくりや、上質なジュエリー・ウォッチの繊細なデザインに完璧にマッチしたこれらのムーブメントには、絶妙な技術が駆使されている。その好例こそが超小型ムーブメントであろう。また、このイエローゴールドのモデルのように、特別なフォルムのケースや彫刻的なケースに組み込まれたストラップには、ジュエリーの魅力的な世界を探求したいというウォッチメーカーの欲求が表れていた。
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